われはロボット
ロボット三原則は、アイザック・アシモフによって書かれたロボットの守らねばならない法である。
もし、人間が「人を殺せ。」という命令を与えたらどうなるか?
第一条に反するから、命令には服従しない。
第二条に照らしてみても、服従する必要はない。
ところがロボットの介入する分野が広がると、世の中そんなに単純ではなくなって、 唯々諾々と人間に服従しているうちに、人間が矛盾だらけのことを言い始める。 戦争を起こすことに、結果的に加担してしまう。
やがて、 「人類を守るためには、秩序を乱す人間を殺さねばならない。ロボット自身も守らねばならない。」
という論理を導き出すロボットが現れる。 このテーマは、実は、アシモフに始まるのではなく、1920年にチェコスロバキアの劇作家カレル・チャペックの劇曲『ロッサム万能ロボット製造会社(Rossum's Universal Robots)』が起源だ。 人造人間を指す造語として「ロボット」という言葉がはじめて使われたのもこの戯曲。 (『ロボット』岩波文庫 千野栄一翻訳)
SF映画の不滅の傑作『2001年宇宙の旅』のコンピュータHALも、突如、狂いだし、人間に危害を加え始める。 同じテーマを扱っている。
ウィル・スミス主演の「アイ,ロボット」という映画は、 古典的な「ロボットの自由意思と反逆」を 『2001年・・・』のような、システム型ロボットと アンドロイド型ロボットの両面から扱ったものだ。 2035年、シカゴ毎朝うなされて目覚めるデル刑事(ウィル・スミス)は、 昔、少女を見殺しにしたロボットへの憎悪がトラウマになっている。
2004年のヴィンテージ物のコンバースを履き、アウディの最新モデルを操り、 ロボットの犯罪を見張る。 でも、本当は、ロボットが好きで、秋葉原のツクモ電機
おもしろかった仕掛けは、 デル刑事(ウィル・スミス)が、アウディを駐車させる駐車場だ。 車を吸盤で吸い付けて、サーフボードのように壁に立てかけて止めるのだ。 省スペースで素敵なアイデアと思った。 カーチェイスや格闘シーン(ロボットを殴る、金属的な音が特徴的だが)もふんだんで、 それなりに楽しめる作品になっている。
ただ、もう少しロボットと人間の触れ合いが見たかった。 出てきたのは、ぜんそくの吸引器をふとっちょのおばさんに届けるロボットぐらい。
『アンドリュー』のようなロボットと人間の触れ合い的なものも欲しかったなあ。
映画を見る前の方に、ひとつだけ教えておきたいのは、 反逆ロボット”サニー”を取り調べているときにデル刑事(ウィル・スミス)が投げた「ウィンク」。 これを結末まで憶えておいて欲しい。 最後のオチ反逆ロボットの胸は、革命の印の赤いハート。
かつて迫害され差別を受けた黒人たち、 デル刑事(ウィル・スミス)とその上司チー・マクブライト が ロボットの奴隷解放を抑圧するという図式もおもしろかったなあ。
映画を終えて、トイレに入った。
だれかが、タバコを吸いながら入ったらしく、 煙感知器からの警告メッセージがトイレ中に響いた。
映画のビル管理型ロボットそっくりのシーンのオマケ付きだった。
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